20140720

自賠責基準、任意保険基準、裁判基準

自動車同士の事故の画像

交通事故の慰謝料、損害賠償、保険金の金額の三つの基準。 支払いを受けようとする被害者の方、ご参考になさってください。

慰謝料、損害賠償、保険金の金額は正当なの・・・


交通事故の被害に合われた方、最大の関心事は「ケガを直して、元の生活へ復帰すること」ですよね。

さて、治療が進んで、元の仕事や生活への復帰が見えてくると、保険会社からの連絡が・・・ 「損害賠償計算書」が、示談書や免責証書とともに送られてきます。

損害賠償の金額を見て、被害者のあなたは・・・「この金額は正当なのかな・・・」と思うのではないでしょうか。 被害者のあなたは保険会社へ電話してみます。 すると、担当者は「◯◯さん、これは保険金の支払い基準で決められている金額なんですよ。当社では、被害者の方へは、皆さんこの金額の基準で計算して支払わせていただいていまして・・・どの被害者の方も同じなんですよ・・・」と回答が・・・ 被害者のあなたは「そんなものかな・・・まぁ、決められているのなら・・・、・・・」と、ちょっとした「」を残しながらも、示談書や免責証書にサイン・・・

ちょ、ちょ、ちょっと!! 待ってください。 「基準」って、何なんでしょう・・・

三つの基準


治療費や交通費などの実費は、金額が明確に算定出来ますが、慰謝料は算定が難しいので、公平な賠償額・保険金額を算定するために、自賠責保険基準任意保険基準裁判基準という3つの基準が存在しています。

これらの基準で、慰謝料、損害賠償を算定すると、その金額は・・・

自賠責基準 < 任意保険基準 < 裁判基準

と、なります。

保険会社は、裁判基準よりも低い保険金額(場合によっては自賠責基準による最低金額)を提示してきて解決しようとしています。

保険会社も営利を目的とする企業体である以上、支払う保険金をより低額におさえようとする傾向があります。 また、「請求されないものは支払わない」といった場合もあります。

被害者のあなたは、交通事故や保険に関しての知識がないので、裁判基準よりも低額な保険金額を提示してきて、正当な金額であるかのように言ってくるのです。

安易に示談に応じず、専門家にご相談ください。

提示された慰謝料、損害賠償金額の正当性を「査定」させていただきます。 

自賠責保険基準


自動車損賠賠償保障法という法律により、定められた保険金額で、強制加入となっている自賠責保険による人身事故に対する、最低限の保障であり、三つの基準の内では、もっとも低額となっています。

任意保険基準(保険会社の提示基準)


保険会社が社内で決めている保険金額の基準。

保険会社の社内で自賠責保険基準、裁判基準内部基準を参考に、金額提示のために決めているもので、保険会社が解決を目指す金額です。

社内基準にすぎず、拘束力はありません。裁判基準より低額となります。

裁判基準


過去の裁判例をもとに類型化された賠償基準。

裁判となった場合、この基準での賠償金額の判断が行われます。



実際の交渉においては


実際の交渉では、被害者とすれば「裁判基準」によって賠償金額を算定する方向で行いたいと思います。

ただし、やみくもに「裁判基準」での支払いを主張してもみとめられず、それなりの根拠が必要です。 専門家へ依頼して、根拠、証明となる書類などの準備をしての交渉が必要となってくるでしょう。

また、「公益財団法人 交通事故紛争処理センター」などの、紛争処理のための機関を活用することも考えながら、保険会社と交渉する必要もあるでしょう。

公益財団法人 交通事故紛争処理センター」での紛争処理をご希望の被害者の方、提出書類のご準備をサポートいたします。
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